原子爆弾:人間の好奇心と想像し得ない結果と
原子爆弾の開発
アインシュタインには相対性理論を発見した人のイメージが強かったが、ノーベル物理学賞を受賞したのは、量子に関する研究によってだということを、1週間ほど前に知った。(NHK教育ラジオ:科学の時間)
そして今日、NHKの「映像の世紀バタフライエフェクト」のアインシュタインの回(2022年4月11日放送)を見る。だいぶ前に録画していつか見ようと思っていたものだ。このなかで、アインシュタインの3つの大きな功績(相対性理論、量子力学、ブラウン運動)に触れ、特に量子理論から原子爆弾が発明されたことに時間を割いていた。物理や数学にはあこがれがあり、たまに血迷って、それ系の本を買うこともあるが、今のところは手の届かない存在だ。
(以下は、バタフライエフェクトによる)
第2次大戦中、ドイツが原子爆弾の開発に成功しそうだというアインシュタインの勘違いが、アメリカの核開発を加速させる。原子爆弾の開発を急ぐようルーズベルト大統領に進言したのだ。
1945年5月にドイツが降伏した。その時アメリカは、ドイツが原子爆弾の開発をしていなかったと知るが、原子爆弾の開発を止めなかった。7/16についに原子爆弾が完成。その数週間後、日本に2発の原子爆弾が投下され、広島で14万人、長崎で7万人の人が亡くなることになる。
科学者たちが遺した言葉
原子爆弾の開発に携わった科学者たちの多くは、広島や長崎の惨状を見て、原子爆弾を作ったことを後悔した。戦時中、アメリカの開発研究のリーダーだったオッペンハイマ―は、晩年自らの原子爆弾開発を振り返ってこう語った。
世界はもう元には戻らない
ヒンズー教の経典の一節を思い出しました
「今私は死に神となり、世界の破壊者になった」
また、アインシュタインは第2次世界大戦のさなかにこう述べた・
真理と知識を探求することは人間性のなかで最も価値あるものの一つです。
しかし私たちは知性を神格化しないよう、十分に注意しなければなりません。
知性はもちろん巨大な力を持ってはいますが、人格を持っているわけではあるいません。
知性は人間を導くことはできず、あくまで人間に仕えるものなのです。
人間が存在するためにもっとも大切なことは、破滅的な本能を遠ざけるよう、たゆまぬ努力を続けることです。
そして今…
はじまりは、理論上原子が持っているとされた巨大な力を、実際に取り出したいという科学者の好奇心や探求心だった。それが、国家のためという使命感として原子爆弾の開発へとつながり、結果は開発者たちの想像をはるかに超えたものになってしまった。繰り返される「想定外」は、そのたびに人間に警鐘を鳴らしているはずなのだが、スイッチがはいると人間は見たいものしか見えなくなる。アインシュタインの言った「破滅的な本能」とは、「分かっちゃいるけどやめられね〜」、つまり時によって、新しい脳は古い脳の支配から完全に逃れることは難しく、欲望に支配されやすい。
戦後、ソ連も核開発に成功し、世界中に核が拡散された。ソ連が核兵器開発に成功した後、冷戦下のアメリカは、さらなる核武装に走ることとなる。核反対を唱えたアインシュタインやオッペンハイマーは、共産主義者扱いをされFBIらに監視もされた。核拡散防止条約の批准も遅々として進まない。そして今、ロシアのウクライナ進行においては、ロシアによる核使用は否定しきれない。
こう見ると、アメリカがロシアに対して「自分が正義だ」という発言ができるのは、今の時代の風潮がそうなっているからで、本当のところはわからない。核の脅威を作った張本人はアメリカなのだから。政治の世界は理性だけでは動かない。明らかに無茶な指導者もいるが、今は正しいように見えている人物も、後世にどのように評価されるかはわからない。
この調子では、人類がどこまで繁栄(幻想かもしれないが)、あるいは生存をどこまで続くのかも疑問もだが。


